↑器、しつらえ、そして料理。料亭は例えるならオーケストラみたいなもの。全て揃って空間と美味しさとサービス、そして文化までもを楽しむのです。写真は無花果の白和え。
福岡県田川市にある料亭あおぎりに行ってきました。初代田川市長の林田春次郎邸で、国登録有形文化財第 40-0067-0068です。
このあたりは炭坑で栄えた頃は料亭が立ち並び、全国から要人が集まったそうです。
中でも迎賓館としての役割を担っていた料亭あおぎりの料理は、筑豊懐石と呼ばれています。
この日は、器もいいものをたくさん出してくださいました。
椅子のお部屋(和室)も選ぶことができますが、あえて普通の和室を。
先付け:玉蜀黍(とうもろこし)擦り流し
夏が旬な食材ばかりで、贅沢でした。
箸割り:無花果の白和え
前菜:せいこ蟹 和牛肉の焼きしゃぶ
お椀:鱧(はも)と焼きなす
かまくらのような氷の中にお刺身が!夏らしくて涼やか。お造り:鯛、鮪、帆立
冷やし鉢:海の幸のジュレ
煮物:肉じゃが
こんな美しい↓のが、肉じゃがですよ。かわいい!さすが料亭。
お酒もいただきました。豪華でお殿様気分な徳利とお猪口です。しかし派手過ぎず渋い金と銀。
まだまだ続きます。
酢の物:フグ刺し お皿は九谷焼です。
酢の物でフグ刺しなんて素晴らしいです。堪能。
強い肴(しいざかな):甘鯛寿司 お皿は髙取焼です。髙取焼とは福岡の焼き物で、黒田藩から髙取の姓をもらった者がつくる陶器だそう。甘鯛の皮がパリパリに焼いてあり、香ばしい。
焼き物:和牛フィレ肉のステーキ お皿は唐津焼。段々お腹がいっぱいに。
揚げ物:若鮎の天麩羅 お皿は萩焼。
まるで鮎が川を泳ぐ姿で供されました。
食事:鰻(うなぎ)の蒸篭(せいろ)蒸し
まさかのうなぎ!こんなに贅を尽くした懐石久しぶりです。
甘味:本日のデザート
フルーツはメロン、スイカ、葡萄。ん〜メロン甘い。
おまけに出してくださった、もういっぴのデザート。す、すごいサービス精神。
おまけ甘味:和風スイートポテト
お腹がいっぱいになって、転がって帰ることが出来そうでした。お料理のお値段はなんと27500円(お酒代は入っていません。一人分)。東京や京都なら2倍以上はとれるお料理としつらえかと思います。
観光で訪れたわけではない福岡で、非常にゆっくりと美味しい贅沢をさせていただきました。ありがとうございます。
最後に上のお部屋も見せてくださいました。また機会があれば訪問したいです。気持ちの良い接客も嬉しい料亭です。皆さまもぜひ!
★http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/spcultural_propertiesdetail8/