天然プチトマ子

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ジャパニーズクラフト ジン「ROKU」 誕生の秘密をみた!の巻

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↑日本の美を感じさせるボトル。ガラスの表面には6種のボタニカルの絵が描かれ、ラベルは和紙です。

 

ソメイヨシノなどの桜がハラハラと散り、八重桜の見ごろとなった先日、サントリーさんのご招待でサントリー大阪工場へ行ってきました。

「大人の社会科見学!工場体験と美味しい食事とROKUのマリアージュを楽しもう[E:#x266A]と、題されたこの大人の遠足、前日には新幹線の中のおやつを用意するほどハイテンションで参加したトマ子です。

さて、ここで題名を見て

サントリーが、とうとうジンをつくるようになったのか!?」

とお思いのそこのあなたさま。実は、サントリーはかなり昔からジンもつくっていることが判明いたしました!(私が知らなかっただけ)。

ウイスキーザ・プレミアム・モルツ、天然水、BOSSだけではございません。

 

[E:#x2605]歴史あるサントリーの大阪工場

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↑大阪工場では鳥井さんが玄関先にてお出迎えしてくれます。手に持つのは赤玉ポートワインの瓶。40才ごろの鳥井さんがモデル。

サントリーの大阪工場は1919年に竣工した、サントリーの工場の中で一番古い工場です。「赤玉ポートワイン」の瓶詰工場としてスタートしたので写真のように鳥井信治郎さん(サントリー創業者 とりい しんじろう、1879年 明治12年 ~ 1962年 昭和37年)が手に持っているのです。余談ですが赤玉ポートワインは94歳で天寿を全うした祖母の大好物でして、今思うと祖母は若いころから好きだったみたいですし、なかなかのハイカラ女子だったのかなとも思いました。サントリーと縁があるようなw。

さて、話を戻します。その後、大阪工場はウイスキーブレンド用などベーススピリッツをつくる工場となり、ウイスキーなどのノウハウも蓄積された工場となりました。

サントリーは昔からリキュール、スピリッツをつくっています。

大まかな歴史を見ると、

1936年 日本初のジン ヘルメス・ドライジン発売 ←日本で初めてジンをつくったのはサントリーです。これは驚きました。マニアック。

1960年 トリスウイスタン発売 ←こちらは初の缶入りハイボールです。こんなに昔からあったのか。

1978年 メロンリキュール ミドリ 大ヒット(海外でも)

2017年 ジャパニーズクラフトジン ROKU(六)発売

2018年 ジャパニーズクラフトウォッカ HAKU(白)発売

となっています。

さらに、天然果実や植物をスピリッツに漬けこんで蒸留している点も特筆すべきところです。バナナは手作業で皮をむく、サクランボは軸を一つ一つ取る(苦みが出るからだそうです)、桜は開花した直後の一番香りがいい時期を逃さずにすぐに手摘みにするなど収穫時期に合わせて作業を行います。

その他、大阪工場では220種類の商品をつくっています。 大阪工場はROKUをはじめとする新しいリキュールやスピリッツづくりへの試行錯誤を重ね、世界へ向けて生産しています。

 

[E:#x2605]匠によるブレンド技術

今回の主役、ジャパニーズクラフトジン「ROKU(六)」の商品名の由来は6種類のボタニカルです。ボタニカルとは植物由来のという意味で、ROKUには桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子がそれぞれ最適の方法で蒸留されてブレンドされています。

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会場ではROKUに入れる前の桜や柚子を蒸留したものがテイスティング用に用意されていました。

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グラスを鼻に近づけただけでも強く香りますが、口に含むともっと柚子や桜、桜葉の個性を感じます。この素人にも難しいのではと感じられる配合を匠と呼ばれるサントリーの技術者たちが一つにまとめあげ、日本の四季を感じさせるROKUの味わいが生まれるのです。

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写真は、講習会で説明をしてくださった匠のお一人、鳥井さん。

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ROKUは口に含むと最初は桜や柚子の香りがし、途中でお茶の香り、ラストノートで山椒の香りが鼻に抜けます。一つ一つのボタニカルを時間差で感じられるなんて脅威のジンです。鳥井さんによれば、お茶のボタニカルは柔らかさを出すそうです。でも柔らかすぎてもいけないとのこと。確かにROKUはキリッと男前なジンでした。代表的なボタニカルは6種ですが、その他にももちろんジンの元、ジュニパーベリーなども入っています。

 

[E:#x2605]いよいよ工場見学へ

次はお待ちかねの工場見学。しかし撮影はほぼ禁止でした。大阪工場は一般に公開されていません。今回は特別企画で案内していただけることになったのです。私たちは紙製の帽子、上着、専用の靴で工場内へ入ります。事前に紙のおしぼりで手も殺菌。

企業秘密もいっぱいですので、鳥井さんが「ここは撮影ok」と言ってくれたところのみを撮影しています。たとえばスピリッツ・リキュール工房の前とか。鳥井さんの笑顔が素敵ですねw。

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1957年から修理しつつ長く使っているイギリス製のポットスティル(蒸留器)も撮影OKでした。

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現在はこれより新しい日本製のポットスティルが大阪工場では主力です。

講習会場へ戻ってからはボタニカルを実際に手にとって、香りをかいでみました。

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このところ、世界的にプレミアムクラフトジンの売り上げが伸びているそうです。日本もしかり。伸びしろが大きな市場となっているのです。以前はトニックウォーターで割るシンプルな飲み方が主流だったジンも、海外ではもっと華やかにいろんなカクテルで楽しむようになっています。

うーん、勉強になりました。工場見学はものづくりの原点を知ることができる貴重な機会です。

サントリーさんありがとうございました。

 

サントリーホームページ ジャパニーズクラフトジン ROKU